●メイドロボ●

 

海にて

 

2005-2006

軍用
放置
笑顔

『この子まだ機能が生きてるみたいですよ。

頭だけでも持ち帰って、新しい体にしてあげませんか?

こんな所で独りぼっちは寂しいでしょうから…』

『ごめんね、まだ合う体が見つからなくて。

私の体だったら規格が合うんだけど…。』

[――用ロボットが何者かに襲われ破壊されるという事件が起こりました。

ロボットは手足と首を切断された状態で発見され、その残虐な手口から、

警察は反ロボット団体の過激派が事件に――]

『うーん…これもちょっと…』

『先輩、向こうで最新駆動系の展示やってますよ。

 見に行きませんか?』

『ちょっと待ってね…うーん…あの子に合う型は…』

『何…!?』
本文なし

「――ええ、前の大戦を思い出しましたよ。ひどいもんでした。

そんな中に居たんですよ、あれに向かっていった人が。

 

いや、正確にはロボットでしたけどね。

あの型は家庭用ですよ、信じられます?  

 

武器も何も持たないただの少女が、

あれに立ち向かったんですから。」

「……もう無理ですよ、こんな状態じゃ。

何口径でしたっけ?頭に相当衝撃が来たって話じゃないですか。

軍用のユニットならともかく…家庭用でしょ?

ごく一部のデータを復元しただけでも奇跡的ですよ。

―――あぁ、復元したデータ?会話記録でしたよ。

自分が壊れたら体を誰かにあげるとか…何なんでしょうね。」

 
『良かった、ぴったりだ』
『がんばって』
 

『――電源ON・チェックリスト0001〜5214検証中…

リストオールクリア・システム起動・各部異常なし』

 

 

「――はじめまして。」